九州大学 材料工学部門 工学部 材料工学科 大学院工学府 材料工学専攻 大学院工学研究院 材料工学部門

概要

ご挨拶

材料工学部門長 土山 聡宏

MATERIALという名の新学科・新専攻が誕生します!

令和2年度まで物質科学工学科内のひとつのコースとして無機材料に関する教育・研究を担当してきた材料科学工学コースは、令和3年度の工学部改組に伴い、「材料工学科 (Department of MATERIALS)」として独立し、より個性的に、より自由な発想で学問分野の特徴を伸ばしていこうとする方針に舵を切りました。大学院も「材料工学専攻」に改組されます。このシンプルな学科・専攻名には、改めて原点に立ち返り、基本原理の究明、基礎的知見の蓄積を次世代の応用技術に繋いでいくという我々の強い意思が込められています。

歴史を紐解けば、石器時代から始まった人類の文明は、青銅器時代を経て、現在の鉄の時代へと繋がっています。まさにマテリアルとともに人類は進化してきたと言えるでしょう。そして鉄から始まったマテリアルは、アルミやチタンなどの軽金属、セラミックス、半導体、磁性材料、超伝導材料など様々な材料へと発展を遂げ、今なお進化し続けています。我々はその技術分野を先導していく立場として、次世代のマテリアル研究を開拓していかねばなりません。材料工学科では、そのために必要な「冶金物理化学」、「構造金属材料科学」、「機能材料科学」を3本の柱として、12の研究室により本分野の科学と技術を力強く発展させて行きます。また一方で、今後の科学技術においては、環境保護や資源循環の観点から持続可能な開発目標(SDGs)に対応した貢献が強く求められています。低環境負荷の金属精錬技術、構造物の軽量化・リサイクル、自然エネルギーの有効利用なども我々の重要な研究課題です。

以上のように九州大学 材料工学科および材料工学専攻は、「マテリアルから文明を築く」、「マテリアルから地球を守る」そんな目標を掲げて研究や教育に取り組むところです。是非ともホームページ内の教教員紹介「材料工学チャンネル」の動画をご覧頂き、材料工学科および材料工学専攻のアクティビティーをご理解頂きたく存じます。

九州大学大学院工学研究院 材料工学部門長
土山 聡宏

部門長プロファイル

部門公認のツイッターアカウント(@zaikobumoncho)を開設いたしました。是非ご覧頂き、ご意見やコメントをお寄せください。

材料工学部門について

キーテクノロジーとしての材料工学

石器や陶磁器,革製品,木材など自然に存在するものを加工した材料は第1世代の材料といわれています。これに対して天然素材から人工的に変換された銅,鉄などは第2世代の材料,高分子材料は第3世代材料,合目的に設計された半導体や複合材料は第4世代の材料に分類されています。 製鉄法の発明が産業革命を促し,この鉄と産業革命による大量生産性の確立が現代の文明社会の基礎となっています。鉄の大量生産が自動車社会をつくりだし,ジュラルミンの発明が航空機を発展させ,超耐熱合金の開発の進歩がターボジェットエンジンを用いた大型旅客機を普及させました。また,半導体や光ファイバーの発明がなければ現在の電気通信や電算機技術もありえませんし,情報化社会の発展も起こりえません。これらはすべて新しい材料の開発が契機となって発展した技術です。これが「新しい材料の開発は文明発展のキーテクノロジーである」と言われる由縁です。

次の世代のために

人間社会の未来を支える科学技術,たとえば超伝導,核融合,宇宙開発などでは,少しでも高い温度で超伝導となる材料,超高温そして高エネルギー粒子線の照射に耐える材料,軽くて強い材料などの開発が鍵となっています。そして問題となっている地球環境。ここでも,エネルギー消費の少ない材料,リサイクル技術,環境と調和する材料,またたとえば自動車の軽量化,長寿命化など材料の研究が重要な役目を果たす例は枚挙にいとまがありません。材料研究者,技術者が次の世代の文明社会を支えているのです。 先進諸国の技術開発への最近の取り組みにはめざましいものがあります。必然的にキーテクノロジーとしての材料の重要性が認識されています。超急冷アモルファス材料,超伝導材料,人工超格子,超微粒子,超塑性材料,超耐熱材料など「超」で表されるように,従来の常識を超えるこれまでにない材料がつぎつぎと開発されつつあります。また形状記憶合金,水素吸蔵合金,防振鋼板,化合物半導体,先端複合材料,生体材料など,わたくしたちの生活と密接につながりのある材料がつぎつぎと話題に上っています。そして,経済的に成功したわが国に対しては,基礎研究や独創的な技術開発の面での国際的な貢献が強く期待されています。

沿革

明治44年(1911年)
材料科学工学コースの前身の一つ冶金学科は冶金学講座および鉄冶金学講座の2講座編成で創設され,金属系学科としては,東京大学,京都大学に次いでわが国で3番目の歴史をもつ伝統的な学科です。その後,昭和15年までに5講座編成(学部学生:定員1学年25名)と拡充。
昭和36年(1961年)
冶金学科の鉄冶金学講座を核に鉄鋼冶金学科(6講座編成,学部学生定員1学年40名)が新設。
昭和50年(1975年)
本学に大学院総合理工学研究科が創設され,材料開発工学専攻が新設。
平成2年(1990年)
冶金学科および鉄鋼冶金学科が材料工学科に統合。
平成9年(1997年)
大学院重点化にともない,物質科学工学科に4つのコースが新設。その1つが材料科学工学コースです。
令和3年(2021年)
工学部の組織改革により材料工学科に改組。